SNSで偶然、彼らの音楽を知りました。
小さな画面に映し出されていたのは、ヘルメットをかぶって歌う若者。
それが、「自爆」というバンドとの出会いでした。
気に入ったのは、「君はロックしか聴けない」。
この曲をきっかけに買ったのが、1stフルアルバム『大衆に告ぐ』のレコードです。

通して聴いていたら、なぜだか途中で、涙が止まらなくなりました。
ここ数年で、一番衝撃を受けた音楽です。
この記事では、その衝撃と一緒に、『大衆に告ぐ』がどんなアルバムなのかを紹介します。
『大衆に告ぐ』ってどんなアルバム?
- 2023年に結成された4人組ロックンロールバンド・自爆の、1stフルアルバム
- 全11曲。代表曲に加えて、結成当初の曲の再録音も収録
- 2025年11月26日に配信リリース
- アナログ盤は、初ワンマンライブの会場限定で完売。2026年1月28日から、全国のレコード店で数量限定の一般発売
赤一色の背景に、目玉が描かれた白いヘルメット。
ジャケットを見ただけで、ただごとではない空気が伝わってきます。
自爆ってどんなバンド?
自爆は、ササキさん(ボーカル・ギター)を中心に、2023年8月に結成されたロックンロールバンドです。
始まりは、2023年5月。ササキさんがSNSに自主制作の音源を公開し、それに反応した仲間が集まってバンドになりました。2024年1月に今の4人がそろい、全員が人生初のバンドだそうです。
- ササキ(Vocal, Guitar)
- 高松名人(Guitar, Chorus)
- 武田ガンジー(Bass, Chorus, Vocal)
- 汚駄物(Drums, Chorus)
下北沢・新宿・池袋のライブハウスとSNSを中心に活動し、2025年7月には「FUJI ROCK FESTIVAL ’25」の新人ステージ「ROOKIE A GO-GO」に出演。「ボロフェスタ2025」や「PSYCHIC FES 2025」では、入場規制がかかるほどだったそうです。そして12月17日には、渋谷CLUB QUATTROで初のワンマンライブ「自爆宣言」を開きました。
SNSの小さな画面から始まったバンドが、結成から2年あまりで、大きなステージへと駆け上がっています。
一つ目のヘルメットは、自爆のシンボル

私が最初に見た「ヘルメットをかぶって歌う若者」。あの一つ目のヘルメットは、自爆のシンボルです。
OTOTOYのインタビューによると、このマークは、2ちゃんねるのスレッドに出てくる目玉のイラストと、ローリング・ストーンズの唇マークを組み合わせたもの。ササキさん本人は、特に深い意味はないと話しています。
ちなみに、ギターの高松名人さんは、もともと自爆のお客さん。物販のヘルメットを最初に買った人だったそうです。
収録曲(全11曲)
SIDE A
- ロックンロールを始めよう
- あの子とセックスしたやつ全員殺す
- 涙とリビドー
- 家内奴隷
- 天誅
- 君はロックしか聴けない
SIDE B
- ロックンロール・アディクト
- ケロイドの歌
- 君の性欲を認めない
- 未来はない
- ワンルーム

作詞・作曲は、B面1曲目の「ロックンロール・アディクト」(ベースの武田ガンジーさん)をのぞいて、すべてササキさん。編曲は、バンド名義の「自爆」です。
代表曲と、結成当初の曲の再録音を1枚にまとめた、今の自爆が詰まったアルバムです。
注目の曲
- ロックンロールを始めよう:結成当初からある曲の再録音。アルバムは、このタイトルどおりの宣言から始まります。
- 涙とリビドー:2025年4月、バンド初のスタジオ録音として配信された曲のひとつ。
- 君はロックしか聴けない:私が自爆にハマるきっかけになった曲。A面のラストを飾ります。
- ロックンロール・アディクト:ベースの武田ガンジーさんが作詞・作曲した、アルバム唯一の曲。
- 君の性欲を認めない:2025年7月にミュージックビデオが公開された曲。
- 未来はない:アルバムの先行シングルで、結成当初の曲の再録音。ベースの武田ガンジーさんは、ササキさんがこの曲をひとりで歌うTikTokの動画を見て、惹かれていたそうです。
「君はロックしか聴けない」は、リリックビデオが公開されています。
レコードで聴いたら、涙が止まらなくなった

SNSの小さな画面で出会った音楽が、レコードになって手元にある。この流れだけでも、なんだかうれしい。
でも、本当に衝撃を受けたのは、そこからでした。
通して聴いているうちに、なぜだか途中で、涙があふれてきたんです。
この曲の、この歌詞で泣いた。そんなふうに説明できるものではありません。自分でも、何が起きているのか、うまく言えない。
ただ、なんとも言えない感情が、どんどん爆発していく。
もう、野生の王国に放り出されたみたいでした。
SNSとか、生きづらさとか、批判とか。本当は、見なくても、聞かなくてもよかったはずの世界。それが全部、吹き飛んでいく。
あれこれ考えるよりも先に、音楽が自分の内側に突き刺さってくる。
攻めるような。攻められているような。
どちらなのかもわからないまま、本能の赴くままに、感情が動いていきます。
OTOTOYの特集では、自爆の音楽は「早くて踊れるロックンロール × 情念むき出しの歌詞」と紹介されていました。
理屈より先に、体と心が持っていかれる。まさに、本能を串刺しにしていくような、ロックです。
アナログ盤で手元に置きたい1枚

裏ジャケットには、落書きだらけのヘルメット。「大衆に告ぐ」の文字や、「革命無罪」「造反有理」の書き込みがあり、そのまわりを囲むように、A面とB面の曲名が弧を描いて並んでいます。
ジャケットの写真とアートディレクションは、福政良治さん。赤と白のコントラストが強烈なアートワークを、レコードならではの大きなジャケットで楽しめるのもうれしいところです。
会場限定盤が完売して一般発売になったアナログ盤は、数量限定。気になる方は、早めにチェックしてみてください。
こんな人に聴いてほしい
- 理屈抜きで、体ごと揺さぶられるロックンロールを聴きたい人
- ライブハウスやSNSから出てきた、新しいバンドを追いかけたい人
- 日本語の言葉が、まっすぐ刺さってくるロックを探している人
- アルバムを通して、レコードで聴く時間が好きな人
まとめ:自爆、本当にありがとう
気に入った一曲から買ったレコードなのに、通して聴いたら、こんなところに連れていかれるとは。
音楽論や歌詞の批評も、このときばかりは、どうでもよくなりました。言葉を並べようとすると、あのときの感覚から離れていってしまう気がします。
うまく説明できないままでも、涙が出たことは確かです。ここまで感情が揺さぶられたことも。
小さな画面に映っていた、ヘルメットをかぶった若者。あの出会いから、ここまで来てしまいました。
ここ数年で、一番衝撃を受けた音楽でした。
自爆。本当にありがとう!
レコード情報
- アーティスト:自爆
- タイトル:『大衆に告ぐ』(1stフルアルバム)
- 配信リリース:2025年11月26日
- アナログ盤の一般発売日:2026年1月28日(数量限定)
- 品番:TBV-0103
- 仕様:LP/33 1/3回転/ステレオ
- 価格:5,000円+税(税込5,500円)
- 発売元:TUFF BEATS
- マスタリング:吉良武男
- 写真・アートディレクション:福政良治
バンドとアルバムの情報は、TUFF BEATS公式ページ、OTOTOYのニュース・特集記事、レコード封入のクレジットをもとにしています(2026年10月時点)。

