『ハロウィンに絶対に見たい!傑作!!』スヌーピーとかぼちゃ大王の話

映画

昭和50年男のハロウィンとの出会い

『Happy Halloween』『Trick or Treat』・・・
今や日本では当たりまえになったハロウィンですが、80年代にハロウィンは日本では全く浸透していなかったと思います。

少なくとも、インターネットの無い時代、徳島の片田舎(地方都市のさらに田舎)の小学生にはそんなアメリカ文化を知るよしもありませんでした。

そんな私がハロウィンを始めて認識したのは、1982年(昭和57年)12月に公開された『E.T.』でした。
小学1・2年生だった私は、劇中繰り広げられる謎のフェスティバルを『なんだコレ!』意味不明なまま見入っていました。

仮装して夕方から街に繰り出す子供達、なんだか知らないが楽しそうだ!?
これが、生まれて初めて見たハロウィンでした。

この当時の大人達はハロウィンを知っていたんでしょうか?
今でこそ、当たり前にハロウィンイベントが行われていますが、USJのハロウィンイベントが開始されたのが2011年から、ディズニーランドは1997年からです。

1970年代に原宿のキディランドでハロウィンが取り扱われてそうですが、本格的にハロウィンが着目されるようになったのは90年代、特に97年のディズニーランドの仮装イベントからと言われています。

当時『E.T』を見た大人達は、ハロウィンのシーンが本当の意味で理解できたのでしょうか?
実は、スヌーピーとかぼちゃ大王を見て以降、子供ながら色々な人にハロウィンの話しをしましたが共感して貰えた人はゼロだったと記憶しています。

『E.T.も仮装』

そして、いよいよ『ハロウィン』を理解する事になる一大事件が起こるのです。
偶然にテレビ放送で見たアニメ『スヌーピーとかぼちゃ大王』
いつ頃だったかは記憶にないのですが、NHKで夕方18:00頃に帯でスヌーピーのアニメを放送しており、そこで登場したこの話。

『かぼちゃの飾りの事』『お菓子を貰いにいく事』『仮装する事』それら、アメリカの子供達がハロウィンで何をやってるかを知り、『E.T.』で登場したハロウィンを理解する事となります。

本質や理由がわかった訳ではありませんが、単なるお祭りとしてそれが凄く魅力的でした。

色々なお店でハロウィンコーナーが登場し、朝晩の寒さを感じるになった今!!
夏も終わってしまい、輪ゴム程度の原動力しか残っていない今!!
(ぶっちゃけ秋は苦手です。)

もう、ハロウィン🎃で盛り上がるしかない。

そんな、こんなで筆者が運営するお店は完全にハロウィン仕様でお菓子をたくさん置いて秋を乗り切る準備は万全です。👻👻👻

そして、久しぶりに『スヌーピーとかぼゃ大王』をサブスクで見ようと思いましたが・・・
配信しているサービスが無い、、、、。

仕方なくブルーレイを購入しました。

『スヌーピーとかぼちゃ大王のお話』ブルーレイディスクのレビュー

これは、まごう事なき傑作!
素晴らしい!!

しかも、ブルーレイを購入したのは大正解でした!!!

これ、リマスターされています。
おそらくフィルムからのリマスター、恐ろしく映像品質が高く線画の微細なタッチまで綺麗に見えます。
そして、音声も凄い!!!
日本語は1ch(モノラル)ですが、英語はDTSーHD(5.1ch)で収録されています。
この英語の方がかなりヤバイ事になっています。

このアニメのBGMはジャズベースでグルーブ感がある名曲揃いなんですが、音自体は古いんですが凄く心地よく部屋全体を音が包んでいて実に気持ちいい。
SEやセリフの指向性もバランスが良く新しい視聴体験を得る事ができました。
本当に買いです!!

特典映像は制作者のインタビューで構成されたメイキング、作品の背景をより深く理解する事ができます。

実に自然にハロウィンを紡ぐ物語。

押し付け無し、説教無しで実に自然に子供達のハロウィンの1日に触れる事ができます。

メインストーリーはライナスが自分も信じる「かぼちゃ大王」を寝ずに待つという不思議な設定です。

まず、『かぼちゃ大王って何?』と思います。
物語では、かぼちゃ大王はハロウィンの夜に、その年1番のかぼちゃ畑に現れて願いを叶えてくれる存在です。

ですが、、、、それはライナスの思い込みで、アメリカに「かぼちゃ大王」言い伝えはありません。

クリスマスのパロディ?
クリスマスとハロウィンがごっちゃになっている。
まるで、ティムバートン監督の「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」みたいです。

かぼちゃ大王を頑なに信じる事が出来たライナスの一途さって凄いと思うし、それは子供ならではの純真だからそこ出来た事かもしれません。
本作でかぼちゃ大王は現れませんでしたが、ライナスは来年こそはと諦めを見せませんでした。

そして、お菓子を貰いに行って石ころばかり貰うチャーリーブラン。
『石って!?』
自分なら3連続、石を貰った日には死にそうになる所ですが、チャーリーブラウンはマイペースで妙に前向き。
全然、めげていない所に哲学さえ感じます。

アニメ的には、スヌーピーの遊撃王のシーン。
伝説のシーンですが、犬小屋が戦闘機となり空を飛び銃撃戦を繰り広げる所は圧巻!!
物語に強烈なスパイスを効かせています。

そして、1番好きなシーン。
ライナスがかぼちゃ畑で、眠ってしまっているところベットへと連れ戻る姉(ルーシー)。
あれだけ、弟にボロカスなルーシーですが、しっかり弟のことを大切にしている!!
それが、実に当たり前のように自然に表現してある。
ストレートで打算が無いから、特にジーンと来てしまうシーンです。

時折、キャラクターが話す言葉もウィットに飛んでおり、シニカルでふっと残酷で暖かい物に撫でられたように感じる時があります。
少ない言葉でグッとくる言葉選びのセンスが抜群にいいです。

本作、大人は大人の感性で観て楽しめ、子供は子供も感性で楽しめる誰も背伸びをしないで楽しめるハロウィンの季節に見て満足できる傑作です!
ぜひ、高画質なブルーレイディスクで楽しみましょう。

さらに音楽をお代わり!

本作はジャズライクなセンスの良い曲が実にすばしく、お化けも出るシーンの楽曲なんかは、怖い曲調ながら実に楽しいグルーブ感を伴っています。

凄く可愛いレコードも発売されているので興味のある方はこちらも要チェックです。

アートワークも良!!

パンプキン型レコード。
このオレンジが実にいい感じにハロウィン!

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