千と千尋の神隠し、謎のブヨブヨ料理。シーラカンス説やいかに。


ツイッターでトレンドにも入った、謎のブヨブヨ料理がシーラカンスの肉説。
それは映画の序盤、不思議の街に迷いこんだ千尋の父親が食べる料理です。

父親の豪快な食べっぷりと、ブニョブニョ感が印象に残っていた方も多いんじゃないでしょうか?

このブニョブニョについて、原画を担当した米林宏昌氏のツイートがきっかけに話題になっています。

【謎のブヨブヨの正体やいかに】

シーラカンスの胃袋???
早速、絵コンテ集を開いてみます。

絵コンテの該当箇所には、「肉汁のしたたる料理をとりあげ大口におしこめ」と書かれているのみで、料理への言及はありません。

ツイッターでスタジオジブリのレイアウト展で料理の指示があったという投稿をしている方がいらっしゃいましたので、今度は書籍「スタジオジブリのレイアウト展」をチェックする事にしました。

アニメは下記の順番で制作されます。
①絵コンテ
②レイアウト
③原画

つまり、2工程目でより詳細な物がレイアウトです。
当然、指示も細かく入っていると想定されます。

思いっきり掲載されていました。
【C88】

「中に汁気たっぷりの具が詰まっている。外の皮はやわらかくトロトロの子羊の胃袋の肉。」

トロトロの子羊の胃袋の肉!?
なんか壮絶な料理ですね!
シーラカンスに匹敵しています。

実際に羊の胃袋を使った料理に、スコットランドの伝統料理にハギスという物があるそうです。

ハギスではありませんが、ジブリ飯として再現された方がいます。

ちなみに、レイアウトに書かれている他の料理の記述がこちら(左か順)。
①香料をたっぷすりこみ、こんがり焼き揚げたハトの丸焼き(油がのってうまそう)
②羊の胃袋
③かわり春巻き。
④うすあげ。(おいしい具が詰まっている。)
⑤カレー味つけした魚の丸揚

不思議の街の料理これは、ぜひ一品食べてみたいです。
かわり春巻きが食べてみたいです。

【ジブリの食べ物のが美味しそな理由】

話は変わりますが、該当箇所の絵コンテを読んでると面白い物を発見しました。それは、千尋の父親が料理を沢山とっているカットに注釈です。


「手前に近づきとりまくる」

「★ライブが見たい人は奥田さんとバイキングに自費で行って下さい。」宮崎監督が記しています。
このカットで沢山取る父親のシーンを実際に見たい人は奥田さんバイキングで料理を取る奥田さんを見てと書かれています。
しかも、自費!?

経費扱いにはならないようです。
宮崎監督の茶目っ気たっぷりなこのコンテ実に楽しいです。

尚、奥田さんとは、映画プロデューサーの奥田誠治さんを指しているのではないかと思います。

同作の制作についてこのような記述を見つけました。

Wikipediaより引用
制作のきっかけは、宮崎駿の個人的な友人である10歳の少女を喜ばせたいというものだった。この少女は日本テレビの映画プロデューサー、奥田誠治の娘であり、主人公・千尋のモデルになった。

ただ、この絵コンテこれだけに終わりません。
以前、NHKで「宮崎駿監督の仕事の秘密」というドキュメンタリーが放送されました。

ドキュメンタリーで観たんでですが本シーンの制作現場が取材されており、そこで春巻きを食べるカットに何度も何度も何度も宮崎監督からダメ出しが入ります。
怒涛のダメ出し・・・・。

実際に食べ春巻きを食べたり、表情を撮影してみたり僅か数秒に途方もない労力が割かれていました。

色々な料理が全て美味しそうに見えるジブリの料理。
普通のパンが、ご飯が、ラーメンが、、凄く美味しそうに見えます。
数多のジブリ飯ファンがいるのは周知の事実。

何故、そんに美味しそうに見えるのか?

その答えは、人間を観察し食べるという事を表現しているに他ならないと思います。
食べるという事への特別なこだわり。
ジブリからNHKのドキュメンタリー「人間は何を食べてきたか」とうDVDBOXが発売されています。

また、ジブリ美術館では企画展示「食べるを描く」が開催されました。

 

これらの拘りがあればこそジブリの料理が美味しく見えるんだと思います。

NHKのドキュメントを見るとよく解るんですが、生きる事=食べる事=他の生き物を殺す事。
そういう、根源的なものを映像表現する。
そこに、情熱をかけて描き切る。
即ちリアルな「生」を表現するからこそ、そこに強い共感が生まれ、食べるキャラクターが丁寧に描かれているから美味しそうとう感覚が生まれるだと思います、

最後に、千と千尋の神隠しで千尋が泣きながら食べるハクのおにぎり🍙。
ほんの数分のシーンですが「生きるという事は食べるという事」それを見事に表現したこのシーンが未だに私の心を掴んで放しません。

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